アメリカ合衆国旅行記通信方法編




   
アメリカ合衆国インターネット事情
  


夏休みにアメリカ合衆国を自転車で旅行しました。旅行中モーテルに宿泊した時は、インターネットに接続し、旅行記を発信したり、日本の情報を入手したりできました。その方法などについて書いてみることにします。 

用意した設備について

・コンピュータ Libretto50 Pentium75Mhz
・モデム AIWAのV90 56kbpsモデム
・モデムセーバー 2000円くらいで販売されています。回線が標準かどうか確かめる装置。ディジタル回線に誤って接続すると、アナログ用モデムは破損するらしい。
・モジュラーケーブル 日本で普段使っているもの。
・回線分岐コネクタ 結局不要でした。

旅行前に日本で調べたこと

電源は、120V60Hzで、プラグの形は日本と同様なので、日本の電気機器はおそらく(?)使用可能。また、リブレット付属のスイッチングレギュレータを使用したACアダプタは、240V間で対応しているので全く問題なし。
 モデムは、日本国内専用と書いてありますが、認証を受けていないだけで、海外でも自己責任で使用可能らしいです。しかし、モジュラージャックの形が日本と違う国が多いが、アメリカ合衆国はこれも日本と同様。おそらく問題なし。

プロバイダについて

私が加入しているリムネットは、iPass社と提携し、国際ローミングサービスを行っているのでそれを使用。アメリカ国内数百カ所にアクセスポイントがあり、1時間約2ドルで使用可能です。事前に日本から国際電話で接続できるか確かめました。

実際にモーテルから接続

 モーテルとは、車で旅行をするための宿です。アメリカでは小さな街にも存在します。平均30ドル台と、比較的安価です。
 旅行3日目にParm Springsで、モーテルに初めて宿泊した(1日目は電話もない安宿、2日目はキャンプ場)。37ドルのホテルではありますが、部屋はきれいで、バストイレも自室にあり、外にはプールもあるし、極良環境でした。そこでアメリカ初めての、いや、生まれて初めてのモバイル通信を行うことになりました。電話にlocal callは無料で、9-xxx-xxxxと書いてあります。電話のモジュラージャックをはずそうとして電話を持ち上げると驚きました。なんと、電話機本体に、data port があった。回線チェッカーで調べると通常の回線のようです。モデムからのケーブルを電話機のdata portにさして、接続完了。電話帳で、760-251-xxxx(モーテルの所在地)から、760-416-xxxx(アクセスポイント)はlocal callであることを確認。iPass Dial Wizardというソフトで接続アイコンを作り、接続。49333bpsで接続されました。あっけないくらい簡単でした。
 Motelには合計約20泊し、通信を試みました。回線チェッカーでだめだったのは1回だけ(4線式だったから?)。また、多くの電話には、Data Port がありました。アメリカではホテルからのモバイル通信が一般化していることが伺えます。また、接続速度は、半数以上で50kbpsを越えていました。日本より回線状況もよいようにも思いました。

アメリカの電話制度について思ったこと。

 アメリカでは、local call(以下市内電話)は無料です(公衆電話からは35セント)。しかし、無料の地域以外は、距離に関係ない長距離電話料金となります。ところが、Motelからの通話の場合、市内電話とフリーダイヤルは無料ですが、電話料金の精算をしたくないのか、直接長距離電話はできないです。そこで、長距離電話は、テレホンカードを使用することになります。アメリカでのテレホンカードカードは日本のそれとは異なり、印刷されている番号を打ち込み使用するものです。しかし、番号をダイヤルするスクリプトを作ろうとしても、タイミングが難しく、度数を浪費するだけでした。市内にアクセスポイントのない地域では、1時間12ドルもするフリーダイヤルのアクセスポイントを使用せざるを得ませんでしたが、この料金もテレホンカード使用の長距離電話料金とたいして変わりません。市内のアクセスポイントの有無は天地の違いです。結局、ローミングにかかった費用は約6000円でした。また、これからアメリカ自転車長期旅行で私のように通信したい方はATTのプロバイダがおすすめです。月約2000円の料金で、フリーダイヤルのアクセスポイントが使用できるようです。旅行前に知っていましたが、ATTの入会金3000円を考慮に入れると、リムネットがいいと考えました。しかし、帰国後秋葉原でATT入会金免除のCD-ROMがありました。これを旅行前に見つけていればATTに入っていたのに...
 このようなこともありました。Kansas Cityは、Missouri州と、Kansas州にまたがる大都市であり、Missouri州側市外局番は816、Kansas州側Kansas Cityの宿泊したモーテルの市外局番は913でした。市外局番816のKansas Cityに多くのアクセスポイントがあるが、市外局番913のKansas Cityにアクセスポイントはない。市外局番913の別都市のアクセスポイントに接続しようとしても、Local callでないよというメッセージが流れました。日本では市外局番が違っても市内通話になることもあると思い(調布0424三鷹0422の関係)、Missouri側に市外局番からかけようとすると、816とダイヤルするだけで切られました。ところが、市外局番なしで、市内局番からダイヤルすると、別市外局番にもかかわらず接続できました。日本の常識は通用しないらしい。また、地元電話会社のwebpageを見ると、来年から市外局番が必要なことが書いてありました。アメリカでも電話番号が足りないようです。

この旅行を通じて思ったこと

 結局、アメリカのホテルからの通信は、日本のホテルから通信する場合よりも簡単だったと思います。ただ、こんなに簡単にできたのもアメリカだったからであって、他の国では簡単にはできないでしょう。日本の社会がアメリカの真似をして発展してきていることを、様々な点で実感した。特に、ネットワーク社会はそうでしょう。日米ともに、今後ネットワーク社会が健全に発展していけばいいなと思いました。



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KHA01376@nifty.ne.jp かずあき